Amazonで2016年11月時点で農学一般のベストセラーとなっています。
商品の説明には以下のようなことを書いています。
「●〝借金なし〞……起農資金を含め一切借金なし
●〝補助金なし〞……行政に一切頼らなくてもやっていける仕組み
●〝農薬なし〞……当初から農薬を使わない農法を実践
●〝肥料なし〞……2012年から無肥料栽培(炭素循環農法)に切替え
●〝ロスなし〞……予約販売、加工で野菜のロス(廃棄)がほぼない仕組み
●〝大農地なし〞……通常の10分の1以下の耕地面積の「日本一小さい専業農家」
●〝高額機械なし〞……3万円で購入した機械がメインプレーヤー
●〝宣伝費なし〞……これまで一度も有料広告を出したことがない
しかも、通常1000万円くらいはかかるといわれる初期投資はたったの143万円!
3万円で買った中古の農機具がメインプレーヤー!
知識ゼロ、経験ゼロの「脱サラ農家」が年間売上1200万円!
地方で家族みんなが幸せに稼いでいるというではありませんか!!
どういうことなのでしょう?
「栽培・加工・直売・教室」風来式全技術を一挙大公開! 出し惜しみなしで、すべて吐き出していただきました!!
現在会社員で農にあこがれはあるが、敷居が高いと感じている方、
農家になったけど、なかなかうまくいっていない方、
新たなビジネスの芽を探している方に
ぜひお読みいただけれればと思います。
きっと新たな視点が見えてきます‼︎」と
地方でビジネスをする場合の一番の課題は販路(売り先)の確保の問題です。
インターネットは地方のハンディキャップを克服できる強力なツールだと思います。
この著書を読んで「商品の作り込みとストーリーの展開の工夫よって、地方でも都市と戦える余地があるのではないか」と考えてしまいました。
本を全部読むのが苦手な方はWebサイトもあります。
第33回 なぜ、中古で買った3万円の農業機械でうまくいくのか?
全世界の夜空の光害マップが公表されています。
世界の人口の80%以上が人工光の影響下で暮らしていることがわかっりました。
また、世界人口の1/3以上、ヨーロッパの60%、北米の人口の80%が天の川を肉眼で見られないこともわかりました。
日本では人口の70%が天の川が見えない所に住んでいます。
幸いにも我が深浦町は一部を除いて肉眼でも天の川が見れます。
深浦町の「本当の夜」の貴重な資源を町の活性化につなげたいものです。
◆成功例に学ぶ地域活性化に「星空保護区」をアップしましたが、「本当の夜」について詳しいことを知りたくて、この本を読んでみました。
著者のボール・ボガードが夜について学ぶきっかけとなったボートル・スケールによれば、我が深浦町は現在でも「3田舎の空」以上に相当すると思います。
少し頑張れば我々が幼少の頃の空「2真に空が暗い典型的な土地」になるのではないでしょうか。
この本は私たちが忘れてしまった「自然の夜の価値」を問い直すことが主題となっていますが、我が深浦町では幸いにも「自然の夜の価値」はそんなに失われていないと思います。
子供の頃、夜になるといつも暗闇に怖さを感じていましたが、晴れた夜には星たちの余りの美しさに感動し、宇宙に抱かれているという不思議な居心地さも感じていたように思います。
我が深浦町の「自然の夜の価値」を見直して活性化に繋げてははどうでしょうか。
年齢を重ねる程、ますます歴史が面白くなってきて、旅行やドライブがてら歴史資料館や博物館を訪ねることが多くなりました。
作家の司馬遼太郎は「街道をゆく」を書き上げるにあたって、予めその場所について詳細にわたって資料を調査したそうですが、我々にはなかなか難しいことです。
手っ取り早い方法はその土地の歴史資料館や民俗資料館を訪ねて見ることで、最近はできるだけ入館して見ることにしています。
古代から現在まで網羅していて、1時間程度で概要をつかむことができます。
その街がどのように発展してきたのか、どのような産業があったのか、現在の産業構造がどうなっているのかなどが容易に理解できるようになっている資料館が数多くあります。
学芸員に「昔発展した産業が今どうなっているのか」等を尋ねると、思いがけない話を聞くことができる時があります。
「観光」は読んで字のごとく「光を観る」と書きますが、「光=生活」を観ることが語源になっているようです。
訪れる街の人々の生活を手っ取り早く知る方法として、歴史資料館、博物館や民俗資料館を利用したらどうでしょうか。
島根県安来市の(株)日立金属安来製作所は日本古来の歴史と伝統を持つ「たたら製鉄」の技術を受け継ぎながらイノベーションを起し、他では真似ができない高純度の付加価値の高い鉄製品を生産しています。
帰省の折に我が故郷の産業の遺伝子を探して、縄文遺跡の三内丸山遺跡を訪ねてみました。
縄文時代は約1万5千年前から1万年以上続きました。
1万年も続いた文明は世界でも例がなく、他の文明は自然を「破壊」する農耕が発達して築き上げましたが、縄文人は自然を「破壊」することなく、狩猟・採集しながら、自然と共に営々と生活してきました。
「銃・病原菌・鉄」の著者のジャレド・ダイアモンドは「縄文人は1万年以上にわたって崩壊することのない持続可能な社会を築き上げました。これは偉業です」と称えています。
大英博物館の研究員も「縄文は人類史上極めて重要な位置を占めています。洗練されたライフスタイルは世界でも極めて珍しいものです」「西洋の考古学の枠組みを大きく変える発見」としています。
縄文土器は世界で最も古く、合理的でかつ芸術的です。
三内丸山遺跡では4万箱にのぼる土器が発見されています。
その他漆を使っている加工品も多く出土しています。
三内丸山遺跡の縄文人の四季折々の生活に思いを這せながら、遺跡を巡り続ければ新しい産業が見えてくるかも知れません。
我が深浦町にも数多くある縄文遺跡を「産業の遺伝子」の宝庫としたいものです。
平成27年10月27日、28日(弘前市ミニ同級会)に美枝子ママさんの「西海岸」を訪ねました。
美枝子ママさんのひととなりは「リンク」の方で紹介させていただいたように、誰もが真似できるものではありませんが、そのビジネスモデルは我が深浦町の究極の再生モデルになるものだと思います。
店名にもあるように、魚などの食材は主に深浦町産のものを使っていて、子供の頃から作っていた料理で故郷の味を提供していて、大変な繁盛店になっています。
今、東京では町名を冠した店が流行りつつあるようです。
深浦町の魚・米などは県内でも美味しいことで知られていますが、「西海岸」のように積極的にPRしている店はないようです。
深浦町ではマグロやニンジンなどのブランド化を画っていますが、他の食材を含めて「西海岸」モデルを東京で展開してPRしてはどうでしょうか。
管理人が住んでいる県内にうきは市と言うところがあります。
ブドウなど果物が有名な所ですが、実は隠された日本一があります。
その日本一とはマスコミへの取材依頼のニュースリリースの発信です。
うきは市総務課広報係にマスコミへの取材依頼のニュースリリースを発信する専属の方がいます。
市内をくまなく巡って毎日のようにニュースリリースを発信しているようです。
その甲斐あってか、TVでの露出も月に1回程度だったのが毎週のように出るようになったそうです。
やはりTVや新聞の宣伝効果は絶大で、うきは市を訪れる方も増えて街の活性化につながっているようです。
マスコミで取り上げられてもらうコツは、報道機関がニュースリリースをそのまま使えるようにすることのようです。
(例えばイベントのキャッチコピーなどはそのまま使えるようなものにするとか)
そして何よりも数多く発信することだそうです。
町の広報担当や街の活性化を頑張っている方も参考にされたらどうでしょうか。
下に参考のニュースリリースのpdfファイルを貼って置きます。
先日、国道101号の海岸線を車で兄と走りながら下のような会話をしていた。
兄「深浦は青森市や弘前市からも遠く、交通の便も悪く、観光施設も整っていないで観光客も少くないんだ」
管理人「じゃあ 。。『何も無い』ところを売り物にしたらどうかな」
そして、帰宅して「DIAMOND on line」の能町光香女子の記事を見たら次のようなことが書かれていました。
『日本に赴任した外国人エグゼクティブたちが、日本でサマーバケーションを楽しむ場合を例にとりあげてみましょう。
彼らが日本で夏休みをとるとき、どのような所に行きたいと思いますか?
「座禅道場に1週間通ってみたい」
「禅宗のお寺に2週間滞在したい」
「山の奥にある瞑想できる場所を探してほしい」
これらは、実際に私に依頼のあったものです。もしかしたら、外国人に人気のスポットである富士山や京都といった場所を想像した人もいらっしゃるかもしれません。
ところが、実際は、「無」になる時間を求めて静寂な場所に身を置きたいと思っている人が多いのです。「無の境地を感じたい」「無とは何なのかを体感したい」「無の極限を知りたい」など、人によってその表現は違えども、共通していたのは、「無」に対する好奇心でした。
スティーブ・ジョブズ氏が、東洋思想に傾倒していき、なかでも仏教や禅に強い影響を受けた話は有名ですが、一流の人たちはみな、喧噪から離れた場所で「無」になる時間をとても大切にしているのです。
デービット・アトキンソンは「新・観光立国論」で「気候」、「自然」、「文化」、「食事」の4つの要素の重要性を強調していて、それに加えて観光インフラの整備の必要性を主張しています。
我が深浦町でも歴史的遺物・建造物もありますが、他都市に比べて特徴的な物はありません。
食事も同様です。
誇れるのは圧倒的に「自然」です。
そして、自然の他は「なにも無い」ことです。
世界自然遺産のふところで「無」に浸れる「観光」について磨きをかけたらどうでしょうか?
引き算の事業経営や断捨離が言われるように、物があふれている現代にあっては「無い」ということも一つの立派な価値になり得ると思います。
観光インフラが整備されている観光地が沢山ある中で、「喧噪から離れた何もない観光地」は差別化の一つの方法かもしれません。(続く)
そういえば・・・・
歌もあった
日本の人口が減少していく中で、全国の空き家は1,000万戸を超えようとしていて、大きな社会問題になっています。
その対策として、先日、「空き家対策特別措置法」が施行されました。
北九州市は政令指定都市の中で、最も人口減少・高齢化が進んでいて、中心市街地も例外ではありません。
その一部の事業ではありますが、九州工業大学の徳田光弘先生を中心として、リノベーションスクールを立ち上げ遊休化してしまった不動産と衰退したマチを見事に甦らせることに成功しています。
リノベーションに関する技術もさることながら、継続的・自立が可能な事業として組み立てていくことを必須としている。
事業は行政の補助金頼みでない、普通の民間事業としての投資/回収/利益のリアリティーを最も重視している。
土地の価値が都会と地方で全く違うように、建物の価値もそのエリアの価値に依存している。いってみれば、「建物に価値なし、エリアに価値あり」(清水義次)です。(未完)
(2014年9月26日の読売onlineより)
その2は組み合わせのイノベーションですが、「ひたちBRTまんじゅう」は詰合わせによるイノベーションの例です。
茨城県日立市のバス高速システム(ひたちBRT)のPR のために作ったもので、BRT沿線の銘菓を詰め合わせて、パッケージのデザインをして販売したところ、「お土産にしたい」とまとめ買いする人もいて、早々と完売しました。
管理者も観光でお土産を選ぶのに迷うことが多いのですが、「ひたちBRTまんじゅう」のように、1箱で色々な味が楽しめるのは画期的なことです。
「組み合わせ」や「詰合わせ」でイノベーションを考えることは、地域活性化の有効な手法のひとつだと思います。
我が深浦町の隠れている沢山の資源を再発見して、「詰合わせまんじゅう」の手法を応用してみてはどうでしょうか。
この著書はシャレド・ダイヤモンドが「なぜ5大陸で異なる発展をとげたのか」を1万3千年前に遡って探求した名著です。
膨大な資料を駆使しての考察で各々の読者に様々な示唆を与えてくれます。
現在のヨーロッパの文明は最も進んでいますが、その端緒は家畜(特に馬)と車輪が出会って馬車が発明され、農業生産力や軍事に飛躍的な発展をもたらしたことでした。
ユーラシア大陸では、車輪はメソポタミアで発明され、コーカサス地方で家畜化された馬と組み合わせることに成功しました。
一方、アメリカ大陸でもヤクが家畜化され、車輪が発明されましたが、アンデス山脈がヤクと車輪が出会う事を長く阻んで来ました。
この小さな違いがそれからの文明の発展にあまりにも大きな違いをもたらしてしまったのです。
すべての人が革新的な発明をすることはできませんが、生み出された革新的な技術を組み合わせて、新しいビジネスモデルを作る事はそれ程難しいことではないと思います。
ビジネスの現場でも「組み合わせ」の大事なことを参考にして行きたいものです。
福沢諭吉の生家は大分県中津市にあり、比較的近いので2度ほど訪ねました。
加藤寛氏が逝去されて2年になります。
加藤寛氏は中曽根内閣時代の土光臨調で国鉄、電電公社、専売公社の民営化案を取りまとめ、小泉内閣で郵政民営化の中心的な役割を果たして来ました。
この著書は1993年に21世紀の日本を見据えて書かれたもので、いわば「新学問のすすめ」です。
諭吉の基本思想は「独立自尊」で、伊藤博文率いる明治政府の官僚統制と侵略主義を危惧し、藩閥政治を幾度となく批判してきました。
政府依存の国民気質と官僚統制の社会体質に陥ることを恐れていました。産業の育成と社会の近代化を望み、自由な発想と個性が尊重される世の中を欲していました。
諭吉は進歩改革を「独立自尊」の「民」の力で行うことの重要性を主張し、学問(実学)を学び知を尊ばなければなければ、経済発展と真の民主主義が生まれないと強調しています。
人口減少の危機の中で地方再生が最大の課題となっていますが、今こそ、諭吉の「独立自尊」に学び、政府主導でなく地域が主体の地方再生で持続的な発展を図ることが大事だと思います。
「日本企業の復活にはイノベーションが必要だ 」などと言われたりして、「イノベーション」という言葉を聞かない日がないほど使われています。
学生時代に星野芳郎の「技術革新」(岩波新書)を読んで以来、生産性の向上には技術革新が必要だとの考えを持っていましたが、会社に入ってビジネスをしていく内に、「生産性の向上は技術とはあまり関係がないのではないか」との考えに至りました。
そして、この著書に出会って「イノベーションには必ずしも技術革新は必要がない」という確信を持つことが出来ました。
要約すれば、もの作りの技術にこだわらずに、顧客に受け入れられる作品(アート)を生み出し、販売するビジネスモデルを構築することがイノベーションと言えるでしょう。
これはダニエル・カーネマンの「システム1」、ジル・ボルト・テーラーの「右脳」に響くビジネスモデルを作ることに他なりません。
現役でビジネスをやられている方の参考になれば幸いです。
2年ほど前に期せずして脳科学者二人の著書を読んで、同様の事を書いているので、感動したことがあります。
ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー」とジル・ボルト・テーラーの「奇跡の脳」です。
管理者はいわゆる仕事柄、理系で何事も論理的に考えることが癖になっています。(平たくいえば理屈っぽい!)
「人は論理的な思考をして、行動するものだ」というこれまでの考え方を180度転換させるものでした。
これらの本にもっと早く出会えていれば、管理者の人生も違っていたかもしれない。。。
人間は論理的・意識的に行動するよりも直感的に行動する方が多い。
この原因は「人間の脳の重量は体重の2%に過ぎないが、基礎代謝の20%を消費しているので、なるべく直感的なシステム1で処理して行動している」というのだ。
平たくいえば「考えることは無理していて非常に疲れるものだ」ということだと思います。
ジル・ボルト・テーラーは自分が脳梗塞を起したときのことを書いていて、右脳と左脳の違いを以下のようにまとめている。
システム1は右脳に対応し、システム2は左脳に対応しています。
右脳 Paraleel processor
左脳 Serial processor
ビジネスを考える場合は会計などは当然論理的に考える必要があるが、商品やサービスなどは視覚、匂い、味、感触、音などの感覚的なイメージが一番大事であるということが言えます。
我々のビジネスで大いに活用していきたいものです。
「深浦中交流サイト」名のFacebookを立ち上げました。
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